京都の異空間ロックバンド・ヘルミッショナルズがお送りする劇空間コラム。

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無趣味道珍道中―努力の大切さ―
俺という人間はあまりにも趣味と呼べるものがないので
これではいかんなー、と思い、一念発起
習い事を始めようなどと思い立ってみたりした。
英会話、ドイツ語会話、フランス語会話、イタリア語会話
ヒンズー語会話、ティンバー語会話、
といろいろやってみたが何をやっても長続きがしない。

これで諦めては男がすたると次に
剣道、柔道、茶道、華道、空手、キックボクシング、料理教室
ピアノ教室、殺人教室、フェンシング、陶芸、体操、テニス、
ゴルフ、野球、買春、サッカー、ゲートボール……、
と色々手をだしたものの、やっぱり長続きしない。

一体なんでこんなことになったのだろうか?
と考えたら、実に簡単なことで
何をやるにしても、いきなりできる人などおらん訳で
退屈な基礎を学んで、ある程度できるようになった時に初めて
おもしろいぜ、愉快だぜ、たまらんぜよ、おほほほほ
となれる訳で、そこまでなるには退屈な基礎を一生懸命
血の汗と血の涙を流しながらこなさなければならず、そんなことは実に面倒臭いので
「つまらん」と言い訳して、酒をくらって不貞寝をしていたからである。

こんなことではいかんとまた思い、
誰か努力を必要とせぬ趣味を知っているものはおらんかな
と考え、友人の家に突然訪問することにした。
友人のアパートに到着するや否や、ドアを2,3度蹴っ飛ばし
「おーい、おーい」と呼びつけるも反応がない。
俺がわざわざ訪問しているのに、家におらぬとは何と不届き千万な輩であろうか
と思ったものの、ここには教えを乞いにきた訳で
あまり怒っても悪いなーと思ったので
『君の趣味を教えてくれ』
という貼り紙を扉に貼り付け、もう一回扉を蹴って
友人宅を後にした。


友人宅からの帰り道、釣り道具をもったおっさんが前から歩いてきた。
「これだ!」
と思い、俺は即座におっさんの弟子入りを決意した。
土下座しながら弟子入り頼み込むと、おっさんは即OK、弟子入り鞄持ちとなった。

おっさんの運転するオンボロカーに乗っていざ海へということになった。
海へ到着すると、おっさんが実に親切、丁寧に釣りの説明を始めた。
『こんな禿げのおっさんにできて、俺にできぬことなどは一つもあるはずがない』
という確信の元に、おっさんの話を真剣に聞き
時にはメモをとるなどの真摯な姿勢を見せた俺に胸をうたれたおっさんは
涙を流しながら、次の餌をつける工程の説明を始めた。
その餌を見るや否や、俺は
「こんな気持ち悪いもの触れるかー、死ね、ハゲ」
と叫び、その後5分ぐらいおっさんを罵倒、説教した挙句、2,3発どついて
オンボロカーに乗って帰宅した。

オンボロカーを川に捨て、帰途についた俺の目に飛び込んできたのは
明らかにオタクと思われる気色の悪い3人組だった。
俺は彼らと肩を組み2,3分話した後、仲良くなって
ついには彼らは落涙し、咽び泣きながら持っていたゲームソフトを
私にくれた。さっそく家に帰って、ゲームをした。
全然努力しなくても、主人公はどんどん強くなり
遂には滅茶苦茶悪くて、滅茶苦茶強いとされている悪党を
いとも簡単に懲らしめる実力を手に入れ、
この世に俺よりも強い奴はおらぬ、という状態になり
なんと言ったらよいのか、実に虚しいなー、と思ったのである。

この虚しさは努力していないからであり、
やはり、基礎は面倒臭くても努力を必要をすることを明日からせねば
という決意を胸に、酒を飲んで奇声を発して寝た。

| 三号 | 趣味 | 00:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
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