京都の異空間ロックバンド・ヘルミッショナルズがお送りする劇空間コラム。

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ガラガラ鞄を裁く
空港等でよく見かけるガラガラと牽引して歩く鞄を、
通常の人通りの多い道、人通りの多い駅、施設等で
牽引することは実に罪深きことであり、
私はかかるような者達を減らすためにはいかなる方策が有効であろうか?
と、思案している。

まず、どう有害であるかを説明せんことには、策を打ち出したところで
「何を戯けたことを」
と言われるに決まっているのであって、そんなことを言われるのは気分悪いので、まあ説明しようかなぁと思う。
のっけからこんなことを言うのは憚られるのだが、
実はガラガラ鞄を牽引する者達すべてが悪いということではない、
ということを最初に述べておく。
じゃあ、何が悪いんじゃい?
ということになる訳だが、そこは慌てずに聞いてほしい。

我々は生まれた時には2本足で立つこともままならず、
ようやく2足歩行を手に入れても都会に出れば人ゴミに揉まれ
自分がいかに愚鈍な存在であるかを認識し、
そこでようやくすばやく歩くという技を身につけるべくして
日々の生活を送るのである。

都会(特に大阪)の大人のほとんどはこの技を習得しており、
高速歩行で縦横無尽に歩く大勢の人達を数ミリ間隔でスルリスルリとかわしてゆくという高等技術まで身につけていて、私も早くこの技術を習得しようと躍起になったものである。
そうしてみんなが技を習得することが車でいう所の免許に相当するのである。

そこで危険なのがガラガラ鞄なのである。
水滸伝で言うところの戴宗のごとき速度で、
数ミリ間隔をスルリとかわして歩いている我々高速歩行免許保持者は、
目の前を横切る人の後ろに長い尻尾のごとき鞄がついてきているなど、
想像だにしない。つまり、何もないと思っていた所を通り抜けようとした所、
不意に足をひっかけようとするかのように鞄がヌっと現れるのである。
するとどうなるかと言うと

「危なーい!」

ド〜ン

となるのであり、けっつまづいた我々は当然
『何牽引しとんじゃこのボケ。殺す。』
となり、こんな所に黒旋風の李鉄牛がいたら収集のつかぬ事態になることは自明の理であると言える。
しかし、そこらへんに黒旋風の李鉄牛がいることは、まず有り得ない上に
歩行に免許がない以上当然のごとく牽引免許もない訳であり、
ガラガラ鞄を牽引することは個人の自由であると法で定められいるということになり、結局我々が口にできる言葉は
「痛っ」
だけとなる。

逆に鞄を牽引しくさる賊野郎は
『何しとんねん。今俺様の鞄を蹴ったやろ。どういうつもりじゃ、このボケ』
と言いたそうな表情をするのだが、どんな馬鹿でも自分がいかに邪魔かということはうっすら感付いているので、何も言えずに
お互い恨めしい目付きで睨みあうことと相成るのである。

これを見るだけでガラガラ鞄がいかに悪なる存在であるかが理解できることだと
思う。

ではどうすれば良いか?

そんなことを考えていると友人に
「いっしょに旅に行かぬかい?」
などと誘いを受け、ことわるのも申し訳ないので
ガラガラ鞄を引いて旅で出かけた所、
なんともガラの悪い若者が私のガラガラ鞄を通り過ぎ際に
蹴っ飛ばすのである。

「人の鞄を蹴っ飛ばすとは、どんな教育を受け取るんじゃい」
と怒り心頭したのもつかぬ間、
私は悟りを開き
『ガラガラ鞄は世の人のためになるず』
とガラガラ鞄をドブに捨て
温泉に入って酒を飲んで寝た。
| 三号 | よくある話 | 00:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
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